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マッサージと鍼灸との違い

マッサージと指圧、鍼灸を同じように思っている方は多いようですが、特にマッサージと鍼灸がセットでなっている場合が多いので、混同されるのでしょう。
鍼灸とマッサージには大きな違いがあり、マッサージは癖になりますが、鍼灸は完治すればまず癖になるようなことはないようです。
まず知っておきたいことは、マッサージでは基本的に筋肉の凝りを取り去ることができません。
それに対して、きちんとした鍼灸治療を受ければ筋肉の凝りを取り去ることができます。
マッサージは気分が気持ちよくなる程度で、筋肉が痛くなるようなマッサージはないでしょう。
ただし、指圧は鍼灸と似た部分がある医療行為ですから、施術では痛みを我慢したりもします。
また、鍼灸治療は直接筋肉に鍼を刺したり、もぐさで皮膚を熱しますから、ある程度の痛みがありますが、ここがマッサージとの大きな違いと言えるでしょう。
ここで病院の話をしますと、現在の医学ではCTスキャンなどの画像診断で神経屋血管、骨や椎間板などの異常は判明しますが、筋肉の凝りは分かりません。
したがって、筋肉の凝りが痛みになって現れた場合は鍼灸以外の方法では痛みはとれないでしょう。
もちろんマッサージでは痛みを取り去ることはできません。
覚えておかれると便利なのは、マッサージは適度に筋肉を揉みほぐし身体と気分を良くするためで、鍼灸は鍼やもぐさでツボを刺激して血行を促進することで根本的に筋肉の凝りや痛みをとりさるということでしょう。
ですから、マッサージと鍼灸を行なうことで、心身をリラックスさせながら筋肉の疲れや痛みを治す手法が使われるのです。

鍼が効くメカニズム

鍼は血行改善の効果があり、これは鍼をするとその部分が赤くなりますが、これは神経の抹消部分で血管が拡張して血流が活発になるために起こると考えられています。
また、鍼には鎮痛作用があり、ギックリ腰などの場合痛みに対する感受性が高くなりますが、鍼治療はこの過敏な状態を和らげることができます。
このように鍼で痛みが軽くなるのは、脳内からエンドルフィン・エンケファリンという物質が分泌されるためだと考えられています。
また、鍼で血行が良くなると、ブラジキニン・プロスタグランディン・セロトニン・ヒスタミンという物質が減るからだとも考えられています。
さらに、鍼は筋肉の緊張を緩和することができます。
例えばひどい肩凝りなどでは血行不良や筋肉の柔軟性が低下したりして、頭痛やめまいなどが起こることがありますが、鍼治療でいわゆる持続的緊張(凝り)を和らげれば、このような症状が改善されます。
鍼は身体的な痛みだけでなく、自律神経のバランス調整の役目もあります。
私たちは精神的なストレスや更年期などで自律神経が失調しますが、この自立神経失調症の治療に東洋医学では元気を高め、身体が感じる寒暖を調整したり、循環器の障害を改善することで本来の自律神経のバランスになるように整えます。
以上のようなメカニズムに加えて、鍼には免疫に対する作用もあるとされています。
つまり、鍼治療を続けていると風邪を引きにくくなりますが、これは白血球の活性化が高まるからのようです。
これも鍼に虚と実の状態を調節することで、身体の陰陽のバランスを整える効果があるからでしょう。

鍼灸は魔法ではありません

鍼の施術では、針を刺してすぐに抜く「単差し」と鍼を刺した状態で10~15分ほどそのままにしておく「置鍼」があります。
また、差した鍼の低周波の電流を流して筋肉中の血行を促すパルス鍼もあり、これらの手法は患者さんの症状の状態によって使い分けられます。
人にもよりますが、鍼は一度で効くと思われて、実際には一度では症状が改善されないと鍼は効かないと思ってしまうようですが、鍼は魔法ではありませんから、これらの手法を継続的に行うことが大切になります。
灸の治療は痛みに高い効果があることで知られています。
灸には様々な種類がありますが、一般的なのは「温灸」で、この手法は皮膚に直接もぐさを置かないで、間接的にもぐさが燃える時に出る熱を皮膚の下にあるツボに伝えます。
もぐさが燃えますから多少は熱く感じますが火傷をするようなことの心配はありません。
ただし、ここで注意したいのは、痛みには必ず原因があり、骨が折れていたり筋肉繊維が切れていたり、また内臓に疾患があるための痛みがあります。
このような場合鍼灸は一時的に痛みを緩和しますが、根本的な原因までは治すことはできません。
単なる筋肉疲労やストレスなどでしたら、鍼灸を定期的に施せばその症状は改善されて心身ともに爽快になりますが、骨折や筋肉繊維の断裂、あるいは内臓疾患の症状が痛みとして現れてくるような場合にはしかるべき病院で精密検査を受けましょう。
このような場合、鍼灸はあくまでも一時的な症状の改善に止まると言うことを覚えておいてください。

鍼灸とはどのようなものなのでしょうか

鍼灸(しんきゅう)は鍼(はり)と灸(きゅう)を合せた呼び方で、普通私たちは「背中が張ってしかたがない」とか「最近肩凝りがひどい」、などと言う時に、鍼やお灸でその症状を楽にして和らげることが多いでしょう。
背中が張るとか肩が凝るというのは身体が何らかの不調を訴えているのですから、もしかすると内臓の疾患などもあるかも知れません。
しかし、その原因の多くは血行不良による筋肉疲労や過剰なストレスだということも多いようです。
このような場合、病院で診察を受けてもお医者さんはあまり深く考えないで、そのままで薬も処方してくれないでしょう。
しかし、現実には背中が張るとか肩が凝るのは辛くて我慢ができません。
そのような時に苦痛を和らげるのに効果的なのが鍼灸であることは昔から良く知られています。
では、鍼灸とはどのようなものなのでしょうか。
簡単に言いますと、鍼は身体のツボに鍼を刺して血行を促進し、体内のエネルギーである「気」を整えて身体全体のバランスを整えます。
治療は一回でも身体のバランスは良くなりますが、できれば身体に無理がないように何回か施術をして徐々に体調を整えるのが効果的です。
一方で、灸はもぐさを皮膚のツボがある部分に置いて、このもぐさを燃やすことでツボに刺激を与え、やはり血行を良くして身体が持つ自然治癒を活性化してバランスを整えます。
このように鍼灸はともに身体にあるツボを刺激して自然治癒力を高める方法で身体のバランスを整える東洋医学です。